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【国際女性デーに考える】ワークとライフを両立する 戦略的な女性のキャリア形成
2024年3月8日開催

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ポジウィル株式会社代表取締役の金井芽衣氏をゲストに迎え、オンラインセミナー「【国際女性デーに考える】ワークとライフを両立する 戦略的な女性のキャリア形成」を開催しました。
ライフとキャリアも大切にしたい女性へ。
本セミナーでは、女性のキャリアが注目を集める理由、キャリアプランを描く秘訣、今から取り組めることを解説しています。
今回はセミナーのハイライトを、少しだけお伝えします!

登壇者紹介

金井 芽衣/写真
金井 芽衣(かない・めい)氏
ポジウィル株式会社 代表取締役

短大で保育士・幼稚園教諭の免許を取得後、2010年に法政大学キャリアデザイン学部に編入学。 卒業後は人材紹介会社に入社し法人営業として勤務した後、2017年にポジウィル株式会社を設立し、代表取締役に就任。メイン事業である「POSIWILL CAREER」は、1.7万人以上の女性が訪れるキャリア相談サービスに成長。多くの女性のキャリアの悩みに自身も向き合い、キャリア支援を文化にするべく活動を続けている。2023年からは一児1児の母としても奮闘中。
川嶋 由美子/写真
川嶋 由美子(かわしま・ゆみこ)
doda副編集長

2002年に株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)入社。 派遣・アウトソーシング事業で法人営業として派遣先の新規開拓・スタッフフォロー業務に従事。その後、キャリアアドバイザーとして12年間、転職希望者のキャリア支援に携わる。2007年よりマネジャー職に就任し、組織を牽引。2019年より組織開発統括部エグゼクティブマネジャーに就任し、新卒・中途社員の人材育成に携わりながら、事業全体の組織開発も担当。

当日のプログラム

  • 1. 開始〜概要説明

  • 2. セミナー内容

    女性のキャリアがなぜ注目を集めているのか
    女性がキャリアプランを描く際の秘訣、描き方のポイント紹介
    よりよいキャリアを描くために、今できること

  • 3. 質問タイム

  • 4. まとめ~終了

女性のキャリアがなぜ注目を集めているのか

セミナーの第1部では、近年特に女性のキャリア形成が注目を集めている社会的背景を解説しました。女性がキャリアを描く上でワークとライフを両立する難しさについて、よくあるキャリアの事例やロールモデルを用いつつ、金井芽衣氏と川嶋由美子の過去の経験も織り交ぜながら紹介しています。

女性の「はたらく」を取り巻く環境の変化

川嶋/写真

川嶋 少子高齢化という言葉は以前から聞き慣れている方がほとんどだと思いますが、それが現実的に労働市場にも変化を起こしています。

これだけ聞くとネガティブな話だと捉えられがちですが、「はたらく」ということに奥手になってしまっている女性にとっては、むしろチャンスが広がっているとも考えられます。

実際に、こうした人材不足を受けて、国は女性の多様なキャリアを支援する制度や取り組みとして、「女性活躍推進法の策定」や「働き方改革とワーク・ライフ・バランスの推進」などの環境づくりに力を入れています。

dodaに登録する女性の転職希望者数は、5年前比で最大1.43倍に増加しており、女性の転職への熱度の高まりがうかがえます。

一方、求人数の推移を見ると、転職求人倍率もコロナ明け以降右肩上がりで増加しており、その中でも「女性活躍」というキーワードを含む求人数は5年間で6倍近くに増加。企業側も積極的に女性を採用したいという意識が高まっていることが分かります。

「キャリアオーナーシップ」の紹介

川嶋/写真

川嶋 「はたらく」を取り巻く環境が目まぐるしく変化する現代では、はたらく人それぞれが多様な価値観を持っているからこそ、自らのキャリアを主体的に描くことが重要です。そして、女性のキャリア形成を語る上で欠かせないのが「キャリアオーナーシップ」です。これは、自分の生き方や人生そのもののキャリアを自らかじ取りしていく意識と行動を指します。
さまざまな女性のキャリア支援に取り組む金井さんは、「キャリアオーナーシップ」という言葉を聞いて何を連想されますか?

金井氏/写真

金井氏 今の20~30代の方は特に、自分が何をしたいのか分からない、という方が多いと感じています。自分の望む人生の方向が定まらなければ、意思決定も難しくなり、結果として自己実現に向けた一歩が踏み出せない方が増えているように感じます。

川嶋/写真

川嶋 私たちはまさに、正解のない時代に生きています。これからの人生について考え始める際、周囲の人がさまざまな選択をしているのを目の当たりにし、自分自身を見失ってしまう方が多いです。女性は特に共感性が強いため、他人に共感して話を聞いていると、自分の考えまでブレてしまうことが少なくありません。

金井氏/写真

金井氏 起業家としても、同様の感覚があります。多くの選択肢の中から、私はスタートアップという形で事業を立ち上げましたが、廃業した企業、M&Aを経験した企業、上場を果たした企業など、私の周りでもさまざまな変化がありました。目指すべき方向性については、これからも考え続けなければなりません。

女性キャリア構築の留意点

川嶋/写真

川嶋 女性はキャリアを構築する上で、出産や子育てなど、それぞれのライフステージごとに女性特有の悩みや迷いを抱えています。私自身も結婚・出産を経験していますが、そのたびに自分のキャリアについて考えを巡らせました。20代後半からは、退職や転職の選択を常に意識しながらはたらいてきました。

キャリアの悩み

金井氏/写真

金井氏

キャリアのご相談に来られた方の事例として、今回は27歳で事務職に就いている方をご紹介します。相談者はキャリアについて、以下のような悩みを抱えていました。

【事務職/27歳/社会人歴5年】

  • 自分のやりたいことが見つからない
  • 今後のライフイベントを加味してキャリアを考えたいけど、どう考えればよいのか分からない

このように、ライフイベントを迎えてからキャリアを悩み始める方は多いですが、将来どうありたいかを明確にした上で、逆算してキャリアを設計することが望ましいです。

セミナーでは、ほかにも「コンサル職/33歳/社会人歴10年の方の事例」「企画職/32歳/社会人歴7年の方の事例」「営業職/29歳/社会人歴7年の方の事例」も紹介しました。これらの事例を詳しく知りたい方はぜひアーカイブ動画を視聴してみてください!

女性がキャリアプランを描く際の秘訣、描き方のポイントとは

セミナーの第2部では、短期的なキャリアではなく、中長期を見据えたキャリア選択の重要性に焦点を当て、今後のキャリアプランを描く際のポイント・重要な考え方を、金井氏が詳しく解説しました。

「逆算思考」でのキャリア設計について

金井氏/写真

金井氏 職場環境、はたらき方、家庭とのバランス、職務内容など、女性は特に考えなければならないことが多いです。だからこそ、将来の理想像を描いて「逆算思考」でキャリアを設計することが重要です。

4L理論について

金井氏/写真

金井氏 キャリアプラン設計のフレームワークに「4L理論」というものがあります。これは「キャリア=仕事」ではなく、「キャリア=人生すべて」と考える理論で、4つのL(Labor=仕事、Love=愛、Learning=学習、Leisure=余暇)をバランス良く組み合わせることで、より充実した人生(=キャリア)を築けるという考え方です。

多くの人は仕事の比率が高くなっているのですが、結婚・出産などのライフイベントがある中で、健康的に人生を送っていくためには、バランスの取れたキャリアプランの設計が非常に重要です。

ただし、キャリアプランを立てたからといって、すべてが計画どおりに進むわけではありません。実際に、多くの人が「過去に描いた未来と現実が異なる」と感じています。そのため、定期的に自分自身を振り返り、自分がどうありたいかを見つめ直しながら前進していくことが大切です。

セミナーでは、サニー・ハンセン氏の4L理論を活用したワークも実施しました。ワーク内容を詳しく知りたい方は、ぜひアーカイブ動画をご視聴ください!

プランド・ハップンスタンス理論について

金井氏/写真

金井氏 プランド・ハップンスタンス理論は、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授によって提唱されたキャリア理論です。日本語では「計画された偶発性理論」と訳されます。

プランド・ハップンスタンス理論を構成する要素には、以下の3つのポイントがあります。

  • 個人のキャリアの8割が、予想できない偶然の出来事によって左右されている
  • 偶然の出来事を本人が主体的に活用することでキャリアアップにつながる
  • ただ偶然が発生するのを待つのではなく、意図的に生み出せるよう積極的に行動することが大切である

そして、偶然を味方につけるためには「好奇心」「柔軟性」「冒険心」「持続性」「楽観性」の5つの行動指針を心がけることが重要です。

川嶋/写真

川嶋 10年、20年後に何が起きるかは誰も想像できません。それを考え始めてしまうと身動きが取れなくなってしまいます。そのため、何が起きるかは分からないけれども建設的に物事を考えていく。柔軟性を持って起こったことを受け入れていく。こうしたスタンスが大切です。

金井氏/写真

金井氏 何事もネガティブに捉えることは簡単ですが、ポジティブに考えていかなければ余計にネガティブのループにはまってしまいます。そのため、私は自分にとってマイナスなことが起きたときでも、起こった出来事を新たなチャンスとして捉えるよう心がけています。すべての経験には何らかの学びがあり、それが自分にとって必要だから起こると考えることで、偶然を自分の味方につけています。

納得感のある「はたらく」を実現するための秘訣

セミナーの第3部では、理想のキャリアを実現するために今から始められる具体的なアクションを3つ紹介しました。

秘訣3点の説明

川嶋/写真

川嶋

自分が納得感のある「はたらく」をかなえるために日々できることとしては、次の3つが挙げられます。

  • ニュースなどから世の中の潮流を常にインプットする。
  • 新しい知識・スキルを学ぶために“副業”に挑戦してみる
  • 上司や社外の人と、キャリアについて定期的に会話をする

「キャリアについて定期的に会話をする」については、上司には直接話しづらいと感じる方も多いでしょう。そういった場合には、転職サービス「doda」のキャリアカウンセリングをはじめ、人材のプロに自身のキャリアについて相談してみるのも一つの方法です。

質疑応答

ここからは、本セミナー内でお寄せいただいた質問と、川嶋による回答の一部を紹介します。

Q

自らのモチベーションを人に左右されないはたらき方とは?

川嶋/写真

川嶋 半径2m以内の人間関係は本当に大事だと思います。もちろん気を使うこともありますが、前向きな発信をお互いしようと率直に言い合うなど、努力して関係を良くすること、前向きなコミュニケーションを心がけることが大切です。人間なので、完全に他人の影響を受けないでいることは難しいですが、各自がブレない意思を持ってポジティブに伝え合うことで、それがかえってお互いにとってのモチベーションになるということを、私は組織内で伝えています。

セミナーでは、ほかにも次のようなご質問を頂戴しました。

  • 出産前に戻れるとしたらどんなキャリアを構築するか

参加者の声

  • 40代前半 事務・アシスタント

    同じ女性の立場で、ご自身の経験からいろいろとお話しいただいたので、とてもリアルでためになりました。

  • 30代前半
    クリエイター・クリエイティブ職

    子育てと仕事の両立を模索していたため、セミナーを通して視野が広がりました。活用させていただきます。

  • 20代後半 事務・アシスタント

    ただの転職活動ではなく、将来の育児のことなども考えた上での転職活動にしたくて悩んでいましたが、いろいろなお話が聞けて安心しました。

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