40代の方が障害者雇用枠で転職するためのポイントと転職方法

女性ビジネスマン

体調を考えて転職したい、キャリアアップを目指したいなど40代で障害者雇用枠での転職を考えている方もいらっしゃるでしょう。しかし、少し前までは「35歳転職限界説」といった説が通用していたこともあり、障害者雇用枠だと余計に転職が難しいのではないかと感じてしまうかもしれません。
そこでこの記事では、障害者雇用の現状や40代の転職傾向を踏まえ、40代の障害者雇用枠での転職ポイントや転職成功事例をご紹介します。

障害者雇用の現状

障害者雇用

障害者雇用枠で転職する際に、世間では障害者雇用は進んでいるのかなど気になることが多いかもしれません。

厚生労働省が発表した「令和4年 障害者雇用状況の集計結果」(※)によると、民間企業の障害者雇用数は約61.4万人(対前年比+2.7%)、実雇用率は2.25%となっており、過去最高を更新しました。

(※)参考:厚生労働省 「令和4年 障害者雇用状況の集計結果」

また、民間企業における障害者の法定雇用率は、現状の2.3%から、2024年度に2.5%、2026年度に2.7%へと段階的に引き上げられる方針で決定しています。対象事業主の範囲も変化し、これまでは従業員を43.5人以上雇用している事業主に対して適用されていましたが、2026年には従業員を37.5人以上雇用している事業主に対して適用されます。そのため、多くの企業で障害者雇用の拡大に向けて体制を整えており、障害者の転職市場はますます「売り手市場」となっています。

40代の転職傾向

40代での転職は、年齢で門前払いされてしまうのではないか、といった不安があるかもしれません。
しかし、求人において年齢制限は原則存在しません。近年では、従来に比べて年齢が選考に影響を及ぼす事例は少なくなってきています。変化の激しいビジネス環境に対応するため、また慢性的な人材不足に対応するために、経験豊富な40代のミドル層を採用したいという企業が増えている影響が表れています。これは、障害者雇用に関しても例外ではありません。そのため、40代からの転職も挑戦しやくなってきています。

40代における障害者雇用

平成30年に厚生労働省が発表している「労働市場分析レポート第87号」(※)によると、障害のある方の就職率は、年々増加傾向にありますが、なかでも40代の障害者の新規求職申込件数は、5年前との変化率が大きく上昇しています。
また企業も、人材不足のため経験豊富な即戦力となる40代のニーズが高まっており、それは障害者雇用においても同様のことが言えます。障害者雇用の促進もあり、転職しやすい売り手市場だということは40代にも言えるようです。

(※)参考:厚生労働省 「労働市場分析レポート第87号」

40代の方が障害者雇用枠で転職するためのポイント

40代で、障害者雇用枠で転職する際は、自己アピールの内容が重要です。企業は年齢以上に経験やスキルを求めており、40代には即戦力として活躍することや、経験が武器として認められるかがポイントとなります。まずは、今までの経験と実績を洗い出すことから始めましょう。

同一職種・業界内でキャリアアップ転職をする

今の仕事内容がご自身に合っていて一定のキャリアを積んでいる場合は、今はたらいている職種・業界内での転職がおすすめです。
雇用側は障害者雇用枠で採用する際に、所定の業務を遂行できるかどうかを不安視する傾向にあります。前職が同じ職種や業界だと「勤務実績がある」とみなすことができるため、条件の良い転職につながりやすくなります。

資格を取得するなどして専門性を高める

資格は、転職時に大きな武器となります。資格試験に挑戦し、資格取得することで、仕事にかかわる技術や知識を高めることができます。また、資格を持っていると、担当できる業務の幅も広がり給与アップにもつながります。

障害者雇用枠で、現状よりも良い条件の仕事や自分に合った環境の仕事を見つけるためには、転職のプロのサポートを受けることがおすすめです。障害者雇用向けの転職エージェント「dodaチャレンジ」は、40代からの転職で不安な方も安心してご利用いただけます。障害者雇用の転職で悩んだら、ぜひdodaチャレンジへご相談ください。

40代の障害者雇用枠の転職成功事例

dodaチャレンジでは、一般枠から障害者雇用枠への転職を成功させた方や、障害者雇用枠でキャリアアップを実現された方も多くご支援しています。ここでは、dodaチャレンジを利用して40代で転職し、よりはたらきやすい環境でご自身の能力を発揮していらっしゃる方の事例をご紹介します。

うつ病・ASD/40代/事務職への転職ストーリー

生きづらさから、うつ病を発症し、さらに40代にしてASDであることが分かったTさん。これまで一般採用の事務職ではたらいてきたため、同じ事務職への転職を希望しました。自分の特性から、障害者雇用枠で応募することを決め、dodaチャレンジに登録し、エージェントサービスを通して40代で特性に合った職場に転職しました。

双極性障害/40代/エンジニアサポート職への転職ストーリー

Hさんはdodaチャレンジを利用して2回転職されています。1度目は、マスコミ業界で事務アシスタントの仕事に就き活躍されていました。その後新型コロナウイルスがまん延し、家庭環境も変わったことから完全在宅勤務ができる場所へ転職したいと考えるように。キャリアアドバイザーに相談し、2度目の転職活動をすることに。自分に無理なく、在宅でフルタイム勤務ができる企業へ転職を成功させました。

LGBTQ当事者/免疫機能障害/40代/専門職への転職ストーリー

40代で、はじめて転職活動された方の事例です。キャリアを活かしたいと考えていたDさんは、障害者採用だけではなく一般採用も視野に入れて転職活動。ハローワークでの転職活動がうまくいかず、転職エージェントであるdodaチャレンジに登録。キャリアが活かせて、かつLGBTフレンドリー企業を希望し、専門職への転職を成功させています。

ファロー四徴症/40代/事務職への転職ストーリー

先天性の心疾患があるMさんのdodaチャレンジを利用した転職は2回。最初は30代後半に、長期ではたらける職場環境とエリアを条件に転職しました。2回目は、より大きな環境で自分を成長したいと考えていたときにキャリアアドバイザーと話す機会があり、転職を決意。希望通りの大手企業の総務部に転職を実現しました。

40代の障害者雇用枠での転職方法

転職ステップ

40代の方が障害者雇用枠で転職する場合、まずはどこで求人を探せば良いのでしょうか。40代の障害者雇用枠での転職方法をご紹介します。

ハローワーク

ハローワークとは、厚生労働省が設置している公共職業安定所です。ハローワークでは、一般就労者だけではなく障害のある方でも利用することができます。障害者雇用専門の窓口があり、自分の障害の特性に合った転職先を紹介してもらえます。

障害者の方向けの転職フェア

障害のある方対象の転職フェアを利用することも一つの手段です。転職フェアとは、転職を希望している方を対象に行う合同企業説明会のこと。大きな会場で障害者雇用を行っている企業の話を聞くことができ、転職について相談することもできます。ひとまず、転職についてさまざまな企業のお話を聞きたいという方に適しています。

障害者の方向けの転職サイト

一般就労者だけではなく、障害者の方向けの転職サイトもあります。転職サイトに掲載されている求人に自身で応募する形になります。Webサイトから応募するケースが多く、利用しやすいでしょう。自分のペースで自由に転職活動することができます。

障害者の方向けの転職エージェント

転職サイトでは、どの求人が自分に合っているのかなどが分からない、何から手をつけていいか分からない場合は、転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントは、専任のキャリアアドバイザーが転職をサポートしてくれます。求人の紹介はもちろん、職務経歴書の書き方や面接対策もサポートしてくれるため、転職に不安を抱えている方は、転職エージェントの利用を考えてみてください。

40代の障害者雇用枠での転職はdodaチャレンジにおまかせ

40代で転職は遅いのでは?と思うかもしれません。特に障害のある方は、本当に転職できるのかと悩む方も多いでしょう。ですが実際は、40代になっても転職を成功させている方は非常に多く、企業もまた、即戦力となる30代40代のミドル層のニーズが高くあります。40代でも転職は遅いということはないのです。
dodaチャレンジのキャリアアドバイザーは、経験やスキルを洗い出すところからサポートし、一人ひとりに合った求人をご提案します。障害のある方で、今後のキャリアについて悩んでいる40代の方は、まずはdodaチャレンジにご相談ください。

まとめ

障害者雇用の実雇用率は年々アップし、多くの企業で障害者雇用を促進しています。障害者雇用はますます売り手市場で、40代でもキャリアアップを考えた転職を実現させている方も多いです。とはいえ、20代と40代で全く同じスキルであれば、伸びしろを期待できる20代の方が優先的に採用されるでしょう。
40代から転職をする場合、これまでの経験やスキルを活かし即戦力になれる求人に応募することがポイントです。現状の仕事に関して困っていることや悩んでいることがあれば、ぜひ一度dodaチャレンジにご相談ください。キャリアの棚卸しからサポートします。

公開日:2024/2/2

監修者:木田 正輝(きだ まさき)
パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 キャリア支援事業部 担当総責任者
旧インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社後、特例子会社・旧インテリジェンス・ベネフィクス(現パーソルダイバース)に出向。採用・定着支援・労務・職域開拓などに従事しながら、心理カウンセラーとしても社員の就労を支援。その後、dodaチャレンジに異動し、キャリアアドバイザー・臨床心理カウンセラーとして個人のお客様の就職・転職支援に従事。キャリアアドバイザー個人としても、200名以上の精神障害者の就職転職支援の実績を有し、精神障害者の採用や雇用をテーマにした講演・研修・大学講義など多数。
  • ■国家資格キャリアコンサルタント
  • ■日本臨床心理カウンセリング協会認定臨床心理カウンセラー/臨床心理療法士
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