双極性障害(精神障害)/30代女性/事務職の転職ストーリー

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「自分の生き方」は「自分を大切にすること」

N.J.さん 30代 双極性障害 精神 (大阪)

転職活動期間
1ヶ月
前職
事務職(製薬会社)
現職
経理事務(経理業務受託)

自律神経失調症からうつ病、そして双極性障害へ

私は、もともとこだわりや責任感が強いところがあり、うつ病を発症した経緯も、仕事の多忙によるストレスが原因でした。初めは、自律神経失調症で婦人科に通院していましたが、家族の病気と重なったことで心身の負担が大きくなり、ある日突然、体が動かなくなってしまいました。入浴中、シャンプーを取ろうとしているのに手が動かないんです。私の異変に気づいた母が心療内科に連れて行ってくれ、すぐにうつ病と診断されました。31才のことです。正直な気持ち、うつ病と診断されたときは、かなりショックでした。受け入れがたい思いでしたが、休めば良くなるだろうと考え、しばらく休職しました。

当時は、メーカーで設計図の作成をしており、毎日終電で帰る状態が数年続いていました。仕事が好きで誇りもあったので、仕事を続けていくために、うつ病の原因を家族の病気による心労であると上司に報告していました。一度は復職しましたが、うつ病発症前と同じ仕事環境に戻ると、だんだんと休みがちになり、週に2~3日欠勤する状態が2年間続きました。そしてその後、会社の経営悪化に伴い、リストラで失職することに。このとき主治医から、双極性障害に移行していると診断され、障害者手帳を取得することを決心しました。

普通の生活がしたい。だから障害者採用枠ではたらこうと決意

これまでずっと無理をしてきて、この生き方で良いのか分からなくなり、今後のことをゆっくり考えるため半年間休養しました。
社会復帰後は、障害者手帳のことは伏せて、一般採用枠で貿易事務の仕事に就きました。はたらき始めて1年くらいは良かったのですが、季節によるものや小さなストレスが積もって、徐々に症状が出てきました。ひどいときは体が鉛のように重くなり、寝返りも打てなくなります。会社には自律神経失調症と偽りながら、なんとか契約満了の1年9ヶ月をやりきりました。

このとき、「双極性障害の病気を隠して仕事することは、もうしんどい」「普通の生活がしたい」と思うようになりました。実家に戻り家族と話していくうちに、自分自身を受け入れることができて、障害者採用枠で仕事を続けていこうと気持ちが変わってきました。

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悩み続け、2回目の転職で「生き方」が変わる

dodaチャレンジでは、過去2回の転職を支援してもらっています。1回目の転職先は外資系製薬会社の一般事務でした。障害の特性をよく理解してくれ、上司や周りからもすごく大事にしてもらいましたが、仕事内容や仕事量が物足りないと感じることがあり、「私ならもっとできるのに」とストレスを感じることがありました。振り返ってみれば、そこで無理をしなかったから、今でも仕事が続けられているのだと思いますが、契約期間満了とともに転職の意向があることを担当のキャリアアドバイザーに伝えました。

2回目の転職条件は、やりがいが感じられ、成長実感が得られる仕事を希望しました。キャリアアドバイザーからは、「どこの会社でも通用し、スキルアップ・キャリアアップができる管理部門の仕事はどうか」と薦められました。悩んだ結果、この先も長く続く仕事人生を考えたとき、キャリアチェンジをするなら今しかないと、思い切って管理部門の世界に飛び込んだのです。

自分らしいはたらき方が見つかった職場との出会い

現在勤める経理事務職への転職がすぐに決まりました。私が会社に提示した希望は2つ。最初は上司や周りにフォローしてもらいたいことと、もう1つは自分で完結できる業務を納期にゆとりをもって担当させてもらいたいということです。私が休むことで業務が止まり周りに迷惑や負担をかけたくないという気持ちと、急ぎの仕事に気を張り無理をしてしまうことで病状を悪化させないためです。はじめての経理の仕事ですが、できることが少しずつ増えていくうちに興味が増し、簿記の資格取得の勉強も楽しいです。

dodaチャレンジと出会って、私は随分と支えてもらいました。病気のことを私以上に理解をしているアドバイザーから、「頑張りすぎないこと。100%の力を出すのではなく、明日に余力を残すため7割の力でいいですよ」と言われたことが、今でも心に強く残っています。すぐに結果を出そうと焦らず、長い仕事人生、これからは、自分のペースで前に進んでいこうと思います。

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メッセージ

うつ病や双極性障害の診断を受けた人は、人生の途中で、「障害者になった自分」を受け入れなければなりません。私はそれをなかなか受け入れることができませんでした。頭では理解していても、「前の私ならできたのに」「何故こんなこともできないんだろう」など、昔の自分と比較して、長い間、苦しい思いをしました。
生き方を変えていこう。そう思うことができるようになってから、自分に優しくなれたし、今の自分を認めてあげられるようになりました。「自分の生き方」は「自分を大切にすること」です。今、張り詰めて生きている方は、どうか、自分に合う居場所を見つけてほしいです。まず、dodaチャレンジのキャリアアドバイザーに話を聴いてもらうといいですよ。

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