転職市場予測 電気・機械エンジニアの転職市場動向2024上半期
機械設計、回路設計、組み込み、生産技術、生産管理、技術営業、ものづくりエンジニア全般…2024年上半期の電気・機械エンジニアの求人数の増減や求人トレンド、採用ニーズなどの転職市場予測をご紹介します。
2024年上半期、電気・機械エンジニアの求人数は増える
2024年上半期、電気・機械エンジニアの求人数は増えると予想されます。少子高齢化による人手不足をはじめ、団塊ジュニア世代の引退を見据え技術継承可能なミドル層への需要増が生じていることや、景気動向が堅調なことも求人の増加を後押ししています。
2023年下半期は、コロナで採用を控えていた企業が再び人員の増加に乗り出すリバウンド需要が高い状況でした。2024年上半期、その勢いは落ち着きつつあるものの、少子高齢化や世代交代の影響などから、引き続き求人数は増えるでしょう。
特に、日本の製造業の中で大きなシェアを占める自動車業界はEV化を筆頭に後述する「CASE」や「MaaS」などの変化が進んでおり、採用ニーズが高くなる見込みです。コロナ特需の反動などを受け、2023年度は落ち込みを見せていた半導体業界も2024年度は需要回復が予想されます。海外の半導体メーカーの設備投資も進んでおり、それに伴って日本に強みのある半導体製造装置メーカーの需要が高まれば、採用ニーズはそれに応じて増加するでしょう。
自動車業界経験者はもちろん、各社が強化に乗り出している電気やソフトウェア系のエンジニア、高い品質基準や安全管理に関わる人材は、業界を問わず需要が高いと考えられます。売り手市場の現在、これらの職種はニーズに合致すれば大幅な待遇改善やキャリアアップが見込めるでしょう。
自動車業界で注目すべきキーワード「CASE」と「MaaS」とは?
自動車業界は現在100年に一度の大変革の時代に入っているといわれ、その変化の筆頭が「CASE」や「MaaS」です。「CASE」はConnected・Autonomous/Automated・Shared・Electricの4つの英単語の頭文字で構成されており、それぞれコネクティッド(IoT化)・自動運転・シェアリング・電動化を意味します。「MaaS」は「Mobility as a Service(サービスとしての移動)」の略称で、複数の交通手段を最適化し、検索から決済まで一括のサービスとして提供することを意味します。
電気・機械エンジニアへの転職でアピールすべきことは?
2024年上半期、電気・機械エンジニアで最も採用ニーズが高い組み込みソフトウェアエンジニアでは、大規模のプロジェクトをリードした経験や仕様検討から評価まで一通り携わったこと、扱える言語の多さ、ハードウェアの知見などが評価されやすいでしょう。特に、C言語、Java、MATLAB/Simulink、Pythonなどのスキルは、そのニーズの高さから個人やスクールでの学習経験であってもアピールしたいところです。また、この領域ではセキュリティや安全性についての対応が不十分と認識している企業が少なくないため、品質関連の人材ニーズは非常に大きいです。
電気系エンジニアもニーズが高まっており、それは設備などを取り扱う強電、製品内の回路を取り扱う弱電のいずれのポジションでも変わりません。経験者は、電気工事士、電気主任技術者などの資格、PLCの経験、回路設計であれば仕様検討から評価まで一連の設計開発経験があると評価されやすいでしょう。
堅調に需要のある機械系エンジニアは、最も経験の親和性が見られるポジションです。製品の材質やサイズ、製造プロセス、CADソフトの種類など詳細に述べ、キャリアと志望先のマッチ度を示しましょう。スキル面では仕様検討から量産までの経験や駆動部など複雑な構造の設計技術、生産過程や素材、コストまで意識した設計ノウハウなどが評価ポイントとなります。また、サプライチェーン全般に関わることも多い機械系エンジニアは、営業や商品企画、購買などエンジニア以外の職種にキャリアチェンジする転職事例も最近は比較的多く見られます。
未経験からの転職では、プログラミング言語、電気工学、機械工学、力学、CADなど各領域で必要な知識を学生時代や自己研鑽も含め学習していること、身につけていることを示しましょう。社内外におけるコミュニケーション能力や、自らPDCAを回す姿勢などポータブルスキルを具体的に業務に活用した経験とともにアピールすれば、高評価につながるはずです。
現場を引っ張るリーダー候補であるミドル層は、専門性に加え、業務を前に進めるスキルや後輩指導力、チームや組織のことも考えられる視野の広さも求められます。ただし、近年は専門技術を活かしたエキスパートとしてのキャリアを選択できる企業も増加傾向にあります。スキルの専門性が高まればそれに伴い収入増も期待できるため、専門家としてのキャリア形成も有力な選択肢といえるでしょう。
ベテラン層では、専門性やマネジメントスキルを備えた上で、一から組織のマネジメント体制を築くスキルを得るべく、大手企業を早期退職し、中小・ベンチャー企業の管理職へ転職する方も増えてきています。
2024年上半期の電気・機械エンジニアでは柔軟な働き方の導入や検討が進められている
2024年上半期の電気・機械エンジニアの転職市場では、仕事とプライベートの両立をしたい個人のニーズに応えようと、リモートワークの導入や家族手当の支給、男性育休制度の整備などを進めている企業が出てくるでしょう。今はそのような制度がなくても、今後事例を作っていきたいと意欲を見せる企業も見られます。
リモートワークは、コロナ禍が落ち着き、出社に戻す企業も出てきている一方、出社頻度やタイミングなど就労スタイルについて相談可能な企業は増えてきており、以前よりも柔軟な働き方の導入は進んできています。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】
新卒で入社した、研修やアセスメントツール、人事制度などを取り扱う会社で、法人営業を経験しました。その後、個人の方のキャリア支援に関わりたいという強い思いから、パーソルキャリアに転職。以来、一貫してキャリアアドバイザーとして、特に製造業のエンジニアの方々を中心に、累計1,000人以上の方々の担当をさせていただきました。
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