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コロナ禍での転職理由のトップは?

転職理由ランキング2021 みんなの本音を調査!

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公開日:2022/3/14

ビジネスパーソンが会社を辞めて転職しようと考える理由は、景気動向や社会情勢の変化によってどのような影響を受けるのでしょうか? 2020年7月~2021年6月の1年間に転職した方のデータを元に、転職理由をランキングにまとめました。退職するきっかけになった転職の“本音”を、年代別、男女別の属性による傾向とあわせて分析します。

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コロナ禍での転職理由のトップは?転職理由ランキング2021 みんなの本音を調査!

ザックリまとめると

  • 転職理由1位は「給与が低い・昇給が見込めない」で35.0%
  • 20代、30代、40代の転職理由1位は総合と同じ。50代のみ「社内の雰囲気が悪い」
  • コロナ禍で即戦力重視の転職市場では、“本音”の転職理由の伝え方が大切

転職理由ランキング(総合)

転職理由の1位は「給与が低い・昇給が見込めない」。上位3位までを評価や昇給の理由が占める

2020年7月~2021年6月の1年間に転職した方に対し、35の転職理由の中から該当するものを複数選ぶアンケートを実施したところ、「給与が低い・昇給が見込めない」が35.0%で1位となりました。また、転職のきっかけとなった一番の理由を1つだけ選んでもらった結果も「給与が低い・昇給が見込めない」が11.1%で最多(1位)となり、給与に対する不満が最大の転職理由になっていることが分かります。

ランキングの上位10位までを見ると、2位「昇進・キャリアアップが望めない」(29.4%)、3位「会社の評価方法に不満があった」(26.8%)と、評価や昇進に関する不満が3位までを占めました。一方、人間関係の理由は評価や昇進に関する理由に比べてやや下位の4位「社内の雰囲気が悪い」(26.7%)、10位「尊敬できる人がいない」(23.2%)の2つがランクインしました。

前年調査では、コロナ以前(2020年1月~3月)の一番の理由は「社内の雰囲気が悪い」が1位、コロナ以降(2020年4月~6月)の一番の理由は「給与が低い・昇給が見込めない」が1位でした。今回もコロナ以降と同じ「給与が低い・昇給が見込めない」が1位という結果から、コロナ下の転職では外部環境に対する不満よりも個人的な目標が優先される傾向が明らかになりました。

転職理由ランキング(総合)【1位〜10位】

順位 転職理由 割合
1位 給与が低い・昇給が見込めない 35.0%
2位 昇進・キャリアアップが望めない 29.4%
3位 会社の評価方法に不満があった 26.8%
4位 社内の雰囲気が悪い 26.7%
5位 肉体的または、精神的につらい 24.3%
6位 スキルアップしたい 24.0%
7位 業界・会社の先行きが不安 23.9%
8位 社員を育てる環境がない 23.7%
9位 労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある) 23.5%
10位 尊敬できる人がいない 23.2%

複数回答可

最下位の転職理由は「転勤が多い/転勤したくない」で3.8%

ランキングの全35項目のうち、最下位の35位は「転勤が多い/転勤したくない」の3.8%でした。これは、コロナ禍での都道府県をまたぐ移動制限に加え、テレワークの普及により働く場所を自分で決められる環境が整ってきたり、一部の企業で転勤制度の見直しが進んだりした結果と言えるかもしれません。同じ働く場所に関する理由である、20位「働く場所を変えたい(勤務先が遠すぎる・近すぎる/U・I ターンしたい)」(11.6%)に比べて大幅に低いポイントになっています。

また、10位までにはあまり見られなかった会社の風土や労働環境に関する理由が、12位から15位までを占めました。12位「意見が言いにくい/通らない」「人間関係が悪い/うまくいかない」(18.7%)、14位「個人の成果で評価されない」(18.2%)、15位「ハラスメントがあった(セクハラ・パワハラ・マタハラなど)」(15.0%)などが11位以降では上位にランクインしています。

転職理由ランキング(総合)【11位〜35位】

順位 転職理由 割合
11位 離職率が高い 21.5%
12位 意見が言いにくい/通らない 18.7%
12位 人間関係が悪い/うまくいかない 18.7%
14位 個人の成果で評価されない 18.2%
15位 ハラスメントがあった(セクハラ・パワハラ・マタハラなど) 15.0%
16位 働き方に柔軟性がない(派遣常駐型、リモートワーク不可など) 14.8%
17位 ほかにやりたい仕事がある 14.4%
18位 不規則な勤務をやめたい/土日祝休にしたい 12.0%
19位 年功序列 11.7%
20位 働く場所を変えたい(勤務先が遠すぎる・近すぎる/U・Iターンしたい) 11.6%
21位 企業がコンプライアンス違反をしている 10.3%
21位 スピード感が自身に合っていない(遅い・速い) 10.3%
23位 家庭環境の変化(育児・介護等) 9.1%
24位 雇用形態を変えたい 9.0%
25位 ルーチンワークが多い 8.3%
26位 売り上げ目標やノルマが厳しい 8.2%
27位 倒産/リストラ/契約期間の満了(会社都合での雇用終了) 8.1%
27位 裁量権がない 8.1%
29位 社内異動で希望しない部署になった 7.6%
30位 顧客のためになる仕事がしたい 7.5%
31位 けがや病気(家族・自身含む) 6.6%
32位 チームで仕事がしたい 5.5%
33位 人と関わる仕事をしたい 5.2%
34位 子育てしながら働きにくい環境 4.3%
35位 転勤が多い/転勤したくない 3.8%

複数回答可

転職理由ランキング(年代別)

20代の転職理由1位は総合と同じ「給与が低い・昇給が見込めない」で40.5%

20代の転職理由ランキング1位は、総合ランキングと同じ「給与が低い・昇給が見込めない」(40.5%)で、4割を超えました。続く2位「肉体的または、精神的につらい」は34.7%で、ほかのどの年代よりもポイントが高くなりました。20代は学生という同質性の高い環境から初めて社会に出る人が多い年代でもあり、新しい環境に慣れるまでに時間がかかったり、自分なりの仕事のペースをつかみ切れていなかったりすることが、肉体的・精神的ストレスに結びついているのかもしれません。

また、9位の「意見が言いにくい/通らない」(24.5%)がほかの年代ではランキング10位以内には入っておらず、20代のみにランクインしています。一方で、総合4位の「社内の雰囲気が悪い」は11位でランク外となりました。

転職理由ランキング(20代)【1位〜10位】

順位 転職理由 割合
1位 給与が低い・昇給が見込めない 40.5%
2位 肉体的または、精神的につらい 34.7%
3位 会社の評価方法に不満があった 34.2%
4位 昇進・キャリアアップが望めない 34.1%
5位 スキルアップしたい 30.1%
6位 労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある) 29.0%
7位 離職率が高い 27.0%
8位 業界・会社の先行きが不安 26.5%
9位 意見が言いにくい/通らない 24.5%
10位 社員を育てる環境がない 22.3%

複数回答可

30代の転職理由は1位と2位が総合ランキングと同じ

30代の転職理由ランキングは、1位「給与が低い・昇給が見込めない」(34.6%)、2位「昇進・キャリアアップが望めない」(33.0%)で総合ランキングと同じ順位となりましたが、両者のポイント差は総合ランキングに比べると小さくなりました。

また、6位にランクインした「個人の成果で評価されない」(24.5%)は総合ランキングでは14位、20代と40代では10位圏外、50代では8位となり、30代での順位が一番高くなりました。ほかには、総合ランキングでは11位で10位圏外の「離職率が高い」(23.9%)が9位にランクインしています。

一方、総合ランキング5位の「肉体的または、精神的につらい」、7位の「業界・会社の先行きが不安」の2つの理由が、30代の10位までには入っておらず、ランク外となっています。

転職理由ランキング(30代)【1位〜10位】

順位 転職理由 割合
1位 給与が低い・昇給が見込めない 34.6%
2位 昇進・キャリアアップが望めない 33.0%
3位 スキルアップしたい 27.4%
4位 労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある) 26.0%
5位 尊敬できる人がいない 25.7%
6位 個人の成果で評価されない 24.5%
7位 会社の評価方法に不満があった 24.4%
8位 社員を育てる環境がない 24.3%
9位 離職率が高い 23.9%
9位 社内の雰囲気が悪い 23.9%

複数回答可

40代の転職理由は人間関係が3つランクイン

40代の転職理由ランキングの1位は、総合ランキングと同じ「給与が低い・昇給が見込めない」(34.3%)となりました。10位までのランキングには、総合ランキングとは順位は異なるものの、評価・昇進に関する理由3つがランクインしています。

また、総合ランキングでは12位の「人間関係が悪い/うまくいかない」(22.4%)が唯一40代のランキングのみ8位にランクインしました。ほかにも、3位「尊敬できる人がいない」(29.0%)、7位「社内の雰囲気が悪い」(22.8%)など、人間関係に関する理由が3つランクインし、ほかの年代に比べて多くなっています。

転職理由ランキング(40代)【1位〜10位】

順位 転職理由 割合
1位 給与が低い・昇給が見込めない 34.3%
2位 業界・会社の先行きが不安 31.2%
3位 尊敬できる人がいない 29.0%
4位 社員を育てる環境がない 28.2%
5位 会社の評価方法に不満があった 25.8%
6位 肉体的または、精神的につらい 25.3%
7位 社内の雰囲気が悪い 22.8%
8位 昇進・キャリアアップが望めない 22.4%
8位 人間関係が悪い/うまくいかない 22.4%
10位 労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある) 22.0%

複数回答可

50代の転職理由の1位「社内の雰囲気が悪い」は2位に12.5ポイント差

50代の転職理由ランキングは、総合ランキングやほかの年代のランキングと1位が異なり、「社内の雰囲気が悪い」(42.0%)が1位となりました。ポイントを見ると、1位が2位「給与が低い・昇給が見込めない」(29.5%)に12.5ポイントの大幅な差をつけています。

また、総合ランキングでは16位の「働き方に柔軟性がない(派遣常駐型、リモートワーク不可など)」が17.2%で10位にランクイン。ほかの年代では10位以内にランクインしておらず、50代のみランクインしています。

転職理由ランキング(50代)【1位〜10位】

順位 転職理由 割合
1位 社内の雰囲気が悪い 42.0%
2位 給与が低い・昇給が見込めない 29.5%
3位 尊敬できる人がいない 28.0%
4位 昇進・キャリアアップが望めない 25.1%
5位 会社の評価方法に不満があった 22.5%
6位 社員を育てる環境がない 19.2%
7位 肉体的または、精神的につらい 19.1%
8位 個人の成果で評価されない 18.7%
9位 業界・会社の先行きが不安 17.3%
10位 働き方に柔軟性がない(派遣常駐型、リモートワーク不可など) 17.2%

複数回答可

転職理由ランキング(男女別)

男性の転職理由は1位から4位までが総合ランキングと同じ

男性の転職理由ランキングでは、1位~4位までが総合ランキングと同じ順位となりました。5位以下では、順位が入れ替わるものの総合ランキングと同じ転職理由が並びました。一方女性のランキングとの差を見ると、5位の「社員を育てる環境がない」(28.5%)は、女性ランキングにはランクインしていないことが分かります。

転職理由ランキング(男性)【1位〜10位】

順位 転職理由 割合
1位 給与が低い・昇給が見込めない 37.0%
2位 昇進・キャリアアップが望めない 31.8%
3位 会社の評価方法に不満があった 29.8%
4位 社内の雰囲気が悪い 29.2%
5位 社員を育てる環境がない 28.5%
6位 業界・会社の先行きが不安 27.0%
7位 労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある) 26.1%
8位 尊敬できる人がいない 24.8%
9位 スキルアップしたい 23.9%
10位 肉体的または、精神的につらい 23.2%

複数回答可

女性の転職理由には「離職率が高い」が4位にランクイン

女性の転職理由ランキングでは、1位と2位が総合と同じ順位になりました。4位「離職率が高い」(24.4%)は総合ランキングでは11位、男性ランキングでは14位とランク外。離職率を転職の判断基準としている人の割合が、男性に比べて女性のほうが高い傾向が分かります。男性のランキングと比べると、項目の違いはほとんどありませんが、順位には差が見られ、女性のランキングで上位の3位「肉体的または、精神的につらい」(25.9%)は男性では10位となっています。

転職理由ランキング(女性)【1位〜10位】

順位 転職理由 割合
1位 給与が低い・昇給が見込めない 32.3%
2位 昇進・キャリアアップが望めない 26.1%
3位 肉体的または、精神的につらい 25.9%
4位 離職率が高い 24.4%
5位 スキルアップしたい 24.1%
6位 社内の雰囲気が悪い 23.2%
7位 会社の評価方法に不満があった 22.7%
8位 尊敬できる人がいない 20.9%
9位 労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある) 20.0%
10位 業界・会社の先行きが不安 19.7%

複数回答可

コロナ下での本音の転職理由、転職活動ではどこまで言っていい?

コロナ下での今回の転職理由ランキング調査では、評価や昇進に関する理由がランキング3位までを独占しました。コロナによるパンデミックは私たちの生活様式や働き方に大きな影響を与え、感染対策の一環として対面での接触を避けるためにテレワーク導入や会議のオンライン化を推進する企業も増えました。ランキング10位まででは、人間関係に関する理由に比べ、個人的な目標に関する理由が上位にランクインしたのも、このような社会情勢が少なからず影響しているのかもしれません。ご自身のこれからのキャリアについて、これまで以上に深く考えた方も多いのではないでしょうか。

一方、転職市場は即戦力重視にシフト。コロナ禍で採用を控えた企業もあり求職者にとって厳しい状況が続く中、転職活動で転職理由を説明する際には、自分本位で本音を語るのは得策ではありません。うそをついたりごまかしたりする必要はありませんが、転職理由の本音を語るには工夫が必要です。

本音の理由が働く上で絶対に譲れない条件であれば、隠して入社しても結局長続きしないため伝えるべきですが、必ずしもすべてをつまびらかにする必要はありません。言うこと、言わないことを明確にし、採用担当者の納得が得られるように伝えましょう。

例えば、ネガティブな本音はそのまま伝えるのではなく、ポジティブに言い換えることです。ランキング上位の「給与が低い」「会社の評価方法に不満があった」などは、「自分の努力が正当に評価される会社、評価制度が整っている会社で活躍したい」と言い換えることができます。本音の視点を変えて、それが応募先企業であればかなえられると説明できれば、志望動機の一つにもなります。キャリアプランとの一貫性をもたせると説得力が増すので、自分の経験・スキルと募集ポジションの共通点を明確にしておくことも大切です。

企業が求職者に求める水準が高まっている今だからこそ、転職理由の伝え方を相談できるエージェントサービスの活用をおすすめします。専門家であるキャリアアドバイザーと一緒に、転職活動の戦略を考えていきましょう。

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編集後記

2020年7月~2021年6月の転職理由ランキングでは、昇給や評価に関する理由が上位を占めました。コロナ下で転職することに迷いや不安がある方もいると思いますが、こんなときだからこそ、本当に大切にしたいことや価値観の変化に気づけるプラスの面もあると思います。もし今の職場を辞めたい理由があるなら、希望する働き方をかなえるために転職準備に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。今回のデータをキャリアプラン、キャリアビジョンを考える参考にしてください。

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調査概要
【対象者】20歳~59歳の男女
【雇用形態】正社員
【調査方法】ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査(ネットリサーチ会社保有のデータベースを元に実施、doda会員登録の状況については不問)
【実施期間】2021年8月19日~8月23日
【有効回答数】768名
※ウェイトバック:正社員の地域・年代・性別に合わせて実施
※データのご利用について:出所が「転職サービスdoda」であること、本ページのタイトルを明記し、本ページへのリンクを掲載のうえで、利用してください
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