履歴書
転職活動の自己PRで向上心をアピールできる例文6選コツや注意点も解説
「転職活動の中で向上心を長所として紹介したいけど、効果的にアピールする方法が分からない」と悩んでいませんか？
向上心は高い目標に対して努力し成長できる能力ですが、言い方によっては自己満足と捉えられてしまう可能性があります。
本記事では向上心をアピールする際のコツや注意点、すぐに使える例文をご紹介します。最後まで読むことで、自分の長所を活かした自己PR文が作れるようになるでしょう。
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企業が求める「向上心」とは
企業が転職活動中の応募者に求める「向上心」には、以下の3つの意味があります。
企業が欲しいと思っている人材像を具体的に知ることで、長所を活かした自己PRが作れます。
目標に向かって取り組む
向上心があれば高い目標をクリアするために、粘り強く努力して行動できます。粘り強く行動する人は、常により良い状態になろうと研さんに励む点が特徴的です。
高いモチベーションで仕事に打ち込む姿が期待できることから、向上心のある人材は企業に評価されます。
周りのメンバーに良い影響を与えられる
向上心のある人はいっしょに働く周りのメンバーにも好影響を与える点が魅力です。ゴールに向かって自ら進んで動ける人は、目的を果たすために積極的に自己研さんをして自らを高めようとします。
ゴールまで突き進むために自らチャレンジしようという姿勢は、周りのメンバーのモチベーションアップにもつながります。
会社や部署に良い影響を与えてくれる可能性があるので、企業側にとって必要な人材です。
チャレンジ精神を持って取り組む
向上心を持っている人は、どのような課題に対してもあきらあきらめずに実行できる力があります。例えば、常に上を目指そうと意識している人は、苦手な分野や新しい分野にも恐れずに好奇心を持って挑戦しているのが特徴です。
自ら目標に向かって必要なスキルを身につけようとしたり、キャリアアップを目指したりする人材を、企業は必要としています。
自己PRで向上心を長所としてアピールする際のコツ
自己PRで向上心を長所としてアピールする際のコツとして、以下の3つがあります。
コツを知っておくことで、企業に対して効果的に自分をアピールできます。
向上心の高さをアピールできるエピソードを伝える
向上心の高さが分かるエピソードを紹介することで、目標に対して前向きな姿勢で取り組めることを伝えられます。
過去の経験をアピールする際には売り上げが前年比120％上がったなど、定量的に伝えられると説得力のある自己PR文が作れますが、プロセスも含めて伝えることが重要です。
目的を達成するために行った試みや創意工夫について筋道を立ててアピールすることで、採用担当者が内容をより詳細に把握できます。
向上心をどのように仕事へ活かすのか伝える
自分が持っている向上心をどのように仕事へ活かすのかを伝えることも効果的です。
例えば、以下のような言い方があります。
- 未経験の分野ではあるが試行錯誤しながら努力できる
- 何事にもチャレンジ精神をもって行動できる
エピソードから仕事にどう活かすのかイメージできるようにアピールすると良いでしょう。どれほど良い経験をしていても、実際の業務に活かせないと評価されにくくなります。
自分が持っている向上心を、どのように業務や企業の成長に役立てられるのか説明しましょう。
「向上心」をほかの言葉とあわせて伝える
向上心を以下のようなほかの言葉とあわせて伝えましょう。
- 負けず嫌い
- チャレンジ精神
- 能動的に動ける
- 失敗からも学べる
向上心があるだけだと漠然としたイメージになりやすいので注意が必要です。向上心を以下のように表現することで、より具体的に自身の強みを伝えられます。
- 失敗から学び、改善と検証をし続けたことで成果を出せた
- 未経験の業務内容だったが、能動的に考えて行動することで結果につながった
向上心はほかの応募者もよくアピールする能力なので、伝え方をアレンジすることで周りと差別化できる自己PR文を作成できます。
自己PRで向上心をアピールする際の注意点
自己PRで向上心をアピールする際の注意点は、以下の3つがあります。
注意点を知っておくことで、マイナスな印象を与えるリスクがなくなります。
向上心だけを伝える自己PRにしない
向上心を持っているだけでは、評価につながらない可能性があります。向上心はあくまでも仕事への気持ちであるため、どのように行動するのかも伝えなければ説得力に欠けてしまいます。
向上心の裏づけをするためにも、エピソードで目標を達成するために取った行動をしっかりと伝えましょう。
また、以下のような能力とあわせて伝えることで、より業務への取り組み方が伝わりやすい自己PR文を作れます。
- コミュニケーション能力
- 協調性
コミュニケーション能力や協調性とあわせて紹介すると、チームで協力しながら努力できる人だと評価されやすくなるでしょう。
やって当たり前のことをアピールすると逆効果になる
やって当たり前のことを向上心としてアピールすると評価につながらないため避けましょう。
例えば、以下のようなエピソードは、向上心のアピールにつながりません。
「会社に遅刻・欠勤することなく、2年間連続で皆勤した。」
誰でも達成できるようなことをアピールすると、採用担当者にマイナスな印象を与えかねません。
向上心を伝えるには、以下のように現状に満足せずさらなる成長を目指している姿勢をアピールしましょう。
「前年度に営業達成率110％で営業成績3位になったが、1位になるために今年度は達成率130％を目標に設定した。」
説得力を持たせるために、具体的な数字を入れてアピールするのもおすすめです。
向上心は協調性とセットで伝える
向上心は伝え方によっては「協調性がない」と捉えられてしまう可能性もあるので、注意しましょう。
企業で働く以上は、意見が違う相手とも協力できる「協調性」を持っていることが重要です。「自分が立てた計画は何がなんでも完遂しないと気が済まない」といった頑固さが伝わると、マイナスな印象を与えてしまいます。
頑固な印象を与えないためにも、状況に応じて柔軟に対応できることもあわせて伝えましょう。
【職種別】自己PRで「向上心」を伝える例文6選
向上心を伝える自己PRを職種別に紹介します。
希望する職種がある場合は、ぜひ参考にしてみてください。
例文1：営業職
営業職に転職する際に向上心をアピールする場合は、以下のような自己PRがあります。
「私の強みは『向上心』です。現職では不動産営業をしていましたが、新人時代はなかなか成約につながらず失敗が続いていました。そこでなんとしても成約を獲得したく、競合他社の分析・調査を行い自社のメリットを徹底的に洗い出し、相手に対しどのような情報をお伝えすればいいかを日々研究するようにしました。お客さまからの信頼を獲得するために資格取得の勉強を自主的に行い、今では宅地建物取引士やマンション管理士などの資格も取得しております。向上心を持って営業に取り組んだ結果、成約件数がアップし社内での売上1位を3年連続で獲得できました。貴社でも向上心を活かして営業として業績に貢献したいと考えております。」
上記の自己PRでは自ら資格取得をしているエピソードがあり、自主性を持って行動できることが伝わります。営業職では成果を数値化しやすいので、売り上げや顧客獲得件数に関するデータを盛り込みましょう。
例文2：事務・アシスタント職
事務職に転職する際に向上心をアピールする場合は、以下のような自己PRがあります。
「私は常に向上心を持って働くことを大切にしています。電話やメール対応・請求書の作成がメイン業務でしたが、繁忙期になると作業量が増えて残業での対応が必要でした。残業時間の削減が求められていたため、業務効率化が課題と感じ解決に向けて取り組みました。ボトルネックになっている作業を調査した結果、書類作成の入力作業にあることが分かったので、エクセルでの書類作成自動化に取り組みました。当時エクセルのスキルがありませんでしたが、先輩に聞いたり、本を読んだりしながら身につけました。結果、エクセルで請求書の一部を自動入力できるようになり、チーム全体の残業時間を削減できました。貴社でも自身の向上心を活かして必要なスキルを磨いて貢献できればと考えています。」
事務職は数字で成果を表しにくい職種ですが、自ら課題を見つけて解決に導くスキルは高く評価されます。目標を達成するために取り組んだ内容を、論理的にアピールできるようにしましょう。
例文3：販売・サービス職
販売・サービス職に転職する際に向上心をアピールする場合は、以下のような自己PRがあります。
「私は現職でアパレルの販売員をしており、向上心を持って取り組むことを意識しております。前年度は10％の売り上げアップに成功しましたが、それだけでは満足せず今年度もさらに売り上げアップを目指そうと思い取り組みました。具体的には、陳列商品の配置を提案したり、来店するお客さまのニーズを分析したりしました。コーディネートやコミュニケーションスキルを磨き、一人ひとりのお客さまが快く買い物できる接客も心がけました。結果「〇〇さんがいるとうれしい」と言っていただけることも多く、リピーターが増え、現時点で前年度よりも売り上げが順調に伸びています。貴社でも向上心を活かして目標達成に取り組み、お客さまから喜ばれる企業づくりに貢献したいと思います。」
販売・サービス職ではコミュニケーション能力も必須なことから、向上心とあわせて伝えましょう。チームで売り上げアップを目指すケースも多いので、協調性の高さも伝えられると効果的です。
例文4：ITエンジニア
ITエンジニアに転職する際に向上心をアピールする場合は、以下のような自己PRがあります。
「私は向上心を持って業務に取り組んでおります。私は金融業界向けのソフトウェアの開発に携わっていましたがプロジェクトが始まった当初、金融業界に関する知識が不足しておりソフトウェアの仕様を具体的にイメージできませんでした。このままではチームに迷惑がかかってしまうと思い、金融業界やクライアントについて知ろうと行動しました。具体的にはファイナンシャルプランナーや証券外務員の資格を取得したり、新聞で最新情報を収集したりしました。結果、ソフトウェアの仕様を具体的に把握できるようになり、上司に機能を提案できるまでに至りました。提案した機能はクライアントからも喜ばれ、高評価をいただいております。貴社でも向上心を活かし、クライアントに寄り添える社員として活躍したいと考えております。」
上記の自己PRでは、知識不足の分野に対して向上心を持って取り組む姿勢や得られた成果が分かります。向上心の高さだけではなく、新しい分野にも物怖じせず挑戦できることが伝えられます。
例文5：企画・管理部門
企画職・管理部門に転職する際に向上心をアピールする場合は、以下のような自己PRがあります。
「私は営業企画で、向上心を大切に業務をしています。私は営業チームの売り上げアップのために属人化の解消に向けた営業マニュアルを作成することになりましたが、マニュアルの作成は未経験であったためどのように進めればいいか分かりませんでした。しかし、何としても成功させたいと思い、インターネットや本などでマニュアルの作り方を調査すると同時に、営業担当者から何をマニュアルにしたらいいか徹底的にヒアリングしました。また、マニュアルを作成したら定期的にフィードバックをもらい、改善を繰り返しました。その結果、チーム全体のスキルを標準化できるマニュアルを作成でき、売り上げが前年比の110％となりました。貴社でもどのような業務を担当した場合も、自分の向上心を活かして業績に貢献したいと思います。」
上記は「PDCA」を繰り返し行いマニュアルを完成させたことで、向上心と粘り強さがアピールできる自己PR文となっています。具体的な数字を伝えることで、より説得力のある自己PRになります。
例文6：技術職
技術職に転職する際に向上心をアピールする場合は、以下のような自己PRがあります。
「私は製品開発職で向上心を持ってコスト削減に力を入れております。製品開発において、原価の削減は重要な課題です。機械部品の開発を任された際、既存の製品の原価率よりも5％削減するよう上司から指示がありました。そこで、原価を抑えるために材料の見直しをしました。本を読んだり展示会に参加したりして材料や製造方法などの最新情報を収集し、新製品に活用できないかを考えました。結果、身につけた知識や情報から低価格で強度の高い素材の使用を提案したことで、安価かつ高品質な製品を作れるようになり、原価率を8％削減できました。自分自身の向上心を活かして貴社でもコスト削減に貢献できればと思います。」
上記の自己PRでは具体的な数字を用いており、エピソードにより説得力を与えています。目標達成のために取り組んだ内容が具体的に書かれていて、仕事に対して誠実に取り組む姿が伝わります。
技術職（機械・電気）の自己PR例文はこちら
技術職（化学・素材）の自己PR例文はこちら
技術職（建築・土木・不動産）の自己PR例文はこちら
自己PRで「向上心」を伝える際は協調性もセットで伝えられると良い
自己PRで向上心を長所としてアピールする際のコツは以下の3つです。
- 向上心の高さをアピールできるエピソードを伝える
- どのように仕事へ活かすのか伝える
- ほかの言葉とあわせて伝える
向上心は高い目標を達成するために努力できる能力ですが、伝え方によってはストイックさがゆえに周りがついていけないのではと判断される可能性もあります。協調性やコミュニケーション能力があることをあわせて伝えられると、向上心をより効果的にアピールできます。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
国家資格キャリアコンサルタント
【経歴】 新卒でパーソルキャリア株式会社に入社以来、キャリアアドバイザーとしてIT領域の方をメインに担当しております。これまで約200人の方をサポートしており、アプリケーションエンジニア、データサイエンティスト、社内SE、コンサルタント等幅広い支援実績があります。長期的な目線でのスキルアップや、キャリアの方向性を見直したい方のサポートをしております。
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