転職エージェントのデメリットとは？障害者の転職での活用方法もご紹介
これから転職活動を始めるにあたって「転職エージェント」の利用を考えたことはありませんか。転職エージェントとはどのようなサービスなのか、障害者でも利用できるのかなど、分からない部分も多いかもしれません。
この記事では、転職エージェントにはどのようなデメリット・メリットがあるのか、障害者の転職での活用方法も含めて、詳しく解説します。
目次
転職エージェントとは
転職エージェントとは、転職希望者と企業の間に立ってマッチングや橋渡しを行うサービスです。両者を結ぶのは、キャリアアドバイザーと呼ばれる専門スタッフです。求職者に合った求人の紹介だけでなく、応募書類の添削や面接へのアドバイス、選考の日程調整など、転職活動全般を手厚くサポートしてくれます。なお、サービスの利用料はかかりません。
転職サイトと転職エージェントの違いは、求職者と企業を仲介する専門スタッフの有無です。転職サイトでの転職活動は、気になる求人に直接応募ができるというメリットがありますが、多くの求人情報の見極めも自分で行う必要があります。
転職エージェントのデメリット
転職エージェントは本人に代わって求人を探し、企業との調整を行ってくれる便利なサービスですが、デメリットがまったくないわけではありません。よく言われるデメリットとして次の3つが挙げられます。対策方法を知っておくとよいでしょう。
紹介される求人に偏りがある可能性
転職エージェントでは、キャリアアドバイザーが求職者の希望に合った求人を紹介します。そのため、紹介される求人の職種や条件が似てくる傾向があります。特定の分野に特化したエージェントもあるため、サービス登録時に特徴を調べておくと良いでしょう。
自分のペースで進められないことがある
転職エージェントを使った転職活動は、キャリアアドバイザーとのやりとりが基本となります。そのため、自分のペースで進めたい方はもどかしさを感じるかもしれません。いつまでに転職したいのか、事前にスケジュールの希望を伝えておくことをおすすめします。
担当との相性も重要
数多くある転職エージェントの中で「自分とは合わない」と感じるキャリアアドバイザーに出会うこともあるでしょう。転職エージェントは「人」が間に入るサービスのため、担当者との相性は重要です。利用者アンケートなどから情報収集をしておくことで、サービス開始後のギャップを減らすことができるでしょう。
転職エージェントのメリット
転職エージェントの主なメリットは以下の3つにまとめることができます。
キャリアアドバイザーなどの専門家に相談できる
転職エージェントの一番のメリットは、自分専任のキャリアアドバイザーが転職活動に伴走してくれることです。求人探しだけでなく、市場の情報に詳しいキャリアアドバイザーは、転職に関わることを何でも相談できる、心強い存在です。
非公開求人を紹介してもらえる
転職エージェントの特徴として、転職サイトには公開されていない「非公開求人」を紹介してもらえることがあります。自分だけでは発見できないキャリアの選択肢が増えることで、自分にマッチする仕事に出会う可能性が広がります。
応募〜内定までの時間が短縮できる
転職エージェントは希望や条件に合った求人を紹介してくれるだけでなく、企業とのやりとりの代行や、面接の日程調整を行ってくれます。
転職エージェントを使った方がいい人って？
転職エージェントのデメリットとメリットを踏まえ、次の4つのタイプに該当する方々は、転職エージェントを使うことで転職活動がスムーズに進む可能性があります。
初めて転職する人
転職活動が未経験の方は、転職エージェントを使うことで不安を払拭できるでしょう。初めての転職活動で、手続きや自己分析、書類作成などをどのように進めたら良いか迷ったときも、キャリアアドバイザーに相談することで解決が可能です。
客観的なアドバイスをもらいながら転職活動を進めたい人
「どんな仕事が向いているか分からない」という方は、転職エージェントによるサポートが有効です。キャリアアドバイザーによる客観的な視点を取り入れることで、強みを明らかにでき、キャリアの方向性を見定めやすくなります。特に異業種への転職を希望される場合は、客観的なアドバイスが役立ちます。
転職活動に時間をかけられない、かけたくない人
現職の仕事と並行して転職活動を行う方も、転職エージェントの利用がおすすめです。希望や条件に沿った求人の紹介だけでなく、面接の日程調整や企業への条件交渉も代行してくれるため、転職活動を効率的に進めることができます。
障害のある方で障害者雇用での転職を検討されている人
障害者雇用での転職の場合、企業の受け入れ体制や採用実績などが気になる点ではないでしょうか。転職エージェントでは、求人サイトに掲載されていない細かな情報も共有が可能です。また、障害者雇用専門のエージェントを使うことで、障害に関する知識や経験のあるキャリアアドバイザーによるサポートを受けることができます。
障害者の転職にエージェント活用は有効？
障害のある方にとって、転職活動に転職エージェントを使うことは有効といえます。障害者専門の転職エージェントを利用することで、希望に合った求人を紹介してもらうことができるでしょう。障害特性や自身の強みを把握し、企業に正しく伝えるという側面でも、転職エージェントは、企業と求職者の橋渡し役となり、障害のある方の転職活動を手厚くサポートしてくれます。
障害者雇用における転職エージェントのメリット
障害者雇用において、転職エージェントの活用は大きなメリットがあります。
障害者雇用の転職市場など情報収集できる
障害のある方が転職エージェントを使う一番のメリットは、企業側の情報をエージェントが把握していることです。障害のある方の転職活動の鍵は、情報収集にあるといっても過言ではありません。
障害者雇用の求人は情報が限られていることもあり、一人で情報収集するのは難しいこともあるでしょう。企業での雇用実績や、受け入れ体制など、直接聞きにくいことも転職エージェントを通して確認することができるため、第三者のサポートが得られるエージェント活用は有効です。
キャリアアドバイザーによる一貫したサポートがある
転職エージェントの大きなメリットは、専任のキャリアアドバイザーによるサポートがあることです。例えば、マルチタスクが困難な方や、一人で転職活動をすすめることに不安のある方に対しても、障害者雇用に精通したキャリアアドバイザーが一貫して転職活動をサポートします。
企業に直接聞きにくいことも確認できる
障害者雇用において、企業からの合理的配慮も大切なポイントです。障害の特性や業務内容によっては、企業に配慮を求める場合もあるでしょう。求職者が直接確認しにくい企業の実態もキャリアアドバイザーが把握し、双方の立場を理解した上で、適切な求人の紹介や、企業との交渉を行います。
障害の特性や程度にあった仕事を紹介してもらえる
障害者雇用専門の転職エージェントでは、最初に求職者のスキルや状態、ニーズのヒアリングを実施し、希望や条件にマッチした転職先を紹介します。エージェントが持っている企業の情報と、専門アドバイザーの知識や経験からのマッチングにより、障害の特性や状態に合った仕事を紹介してもらうことができます。
強みを活かすための面接対策や書類作成のサポートがある
これまでのキャリアやスキルを把握し、強みや障害の特性、必要な配慮が正しく伝えられるよう、専任のアドバイザーがサポートします。履歴書・職務経歴書の添削や、面接練習、自己PRへのアドバイスのほか、面接後には振り返りを実施することで、次へとつなげます。
障害者向けの転職エージェントを活用してみよう
転職エージェントにはメリットもデメリットもありますが、障害のある方が障害をオープンにして障害者雇用で転職活動を行う場合は、転職後のミスマッチを減らすためにも、障害者雇用専門の転職エージェントの活用がおすすめです。
dodaチャレンジとは
障害者雇用の知識と経験豊富なキャリアアドバイザーによるていねいなカウンセリングとマッチングで、就職・転職後の高い定着率を実現しています。一人ひとりが納得のいく転職をサポートする、障害者のための転職支援サービスです。障害者雇用で転職を検討されている方は、ぜひご相談ください。
まとめ
障害者専門の転職エージェントを活用することで、キャリアの選択肢が広がり、より自分に合ったはたらき方を選べます。キャリアアドバイザーの力を借りることで、不安を払拭でき、納得のいく転職ができるでしょう。転職エージェントを活用して、より良いキャリアの実現にぜひ役立ててください。
公開日：2023/10/3
- 監修者：木田 正輝（きだ まさき）
- パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 キャリア支援事業部 担当総責任者
- 旧インテリジェンス（現パーソルキャリア）に入社後、特例子会社・旧インテリジェンス・ベネフィクス（現パーソルダイバース）に出向。採用・定着支援・労務・職域開拓などに従事しながら、心理カウンセラーとしても社員の就労を支援。その後、dodaチャレンジに異動し、キャリアアドバイザー・臨床心理カウンセラーとして個人のお客様の就職・転職支援に従事。キャリアアドバイザー個人としても、200名以上の精神障害者の就職転職支援の実績を有し、精神障害者の採用や雇用をテーマにした講演・研修・大学講義など多数。
- ■国家資格キャリアコンサルタント
- ■日本臨床心理カウンセリング協会認定臨床心理カウンセラー/臨床心理療法士
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